Ｌｅａｖｅ

 

 

 

｢ねえ、遊ぼうよ｣

｢嫌｣

｢じゃあどっかいこ？｣

｢嫌｣

｢りんご剥くから一緒に食べよ？｣

｢嫌｣

 

 

 

さっきからこれの繰り返し。

久々に与えられた休暇だというのに、

軍主である彼はゆっくり休もうという気はないらしい。

 

 

 

｢ねえ、ルックってば｣

｢何｣

 

また飽きる事無く繰り返して。

 

｢おいしいって評判なんだよ？このりんご｣

｢嫌｣

｢………｣

 

 

 

ああ全く。

いつも確かに自分がまとわりついて側にいるけれど、

２人だけでいられるなんて事は滅多にないのに、

彼は朝からずっと本を読んでばかりで。

つまらない。

 

 

｢遊ぶの嫌？｣

｢嫌｣

｢出かけるのも？｣

｢嫌｣

｢僕が側にいるのも？｣

 

｢…………何、嫌だって答えて欲しいわけ？｣

 

やっとまともに返事してくれて。

 

｢やだ｣

｢あ、そう｣

 

相変わらず視線は活字に向けられたままだしほんのちょっとの事だけど。

それでも嬉しいって言ったら呆れられるのかな？

 

 

 

 

 

たまの休みくらい１人でのんびりしていたかったけれど、

どうにも彼が賑やかで。

嫌いじゃないから放っておいたけれど、

少し返事を変えただけで笑う彼に負けたのかもしれない。

 

 

 

｢…………お茶くらいなら付き合ってあげるよ｣

 

 

 

半ば溜息交じりだったのは、

呆れたからではなくて君の微笑みに負けたから。

たまの休みくらい、

君とすごすのも悪くはないかもしれないね。

 

 

 

○あとがき

　　ルク主が書けなくなってる……（汗）しかも活字嫌悪周期のせいで更に駄文(撃沈)もとはルク主ＰＵＳＨ派だったんだけどな……

　　１００００hit overおめでとうございますｖｖ遅くなりまして申し訳なかです。返品、いつでも御待ちしてます。